昨日の続きは熱い抱擁か、喜美子の涙か・・・というスカーレットファンの期待を
いい意味で裏切った展開。

ハグから離れ、素に戻る喜美子と八郎。
陶芸を休んでいるという八郎に喜美子が切り込む。

「もういっかい好きになりたい」

「壊したらええ」

賞を取った作品にこだわりつづけた八郎と、作った作品に目もくれず
次々に作品を作り続けた喜美子。

陶芸を始めた頃の二人がここで新たなスタートを切ろうとしている。

「うちとも新しい関係築こうや」

「壊して前に進むんや」

夫婦としての関係も同じこと。そういう喜美子。

八郎は作品を壊すことを決意するが、武志が運び出してしまった。

工房から庭に出たととたんに皿は武志の手を離れて地面に落ちた。

「割ろうと思ったけどこんな風に割るつもりなかった。
手が滑ってしまった。きれいに壊そうと思った。」

武志はきっと、3人が皿を割る瞬間に心が動くことを予想していたかのように
意表をついた割り方を演じたのかもしれない。

「すっきりしたわ」
「ハチさんこれで前に進めるんとちゃう」

新作が来ていた。面白いオジサンが来ていた。

金槌で粉々にするハチ。新作がやりたいと言う。
粉々になった赤い皿。賞をとった皿。ちりとりに集めるハチ。

片付けながら八郎と新作が語り合う。

「さっき、喜美子がハチさんと言ってたな、久々に聞いたわ」

「新しい関係築こうと言うた」

そこへ喜美子がふたりを呼びに来た。

「カレー食べへんの」

4人でカレーを食べる。
親子3人水入らずではなく4人だ。

新作は喜美子の同級生。百合子の夫。八郎の友人。武志への手紙の運び人。
だれよりもこの3人をわかり合う人物。家族同然だ。

カレーを食べながら釉薬の話で盛り上がる。

「こころが熱うなる瞬間に出会いたい」
そういう八郎は、新しいことに挑戦したい気持ちでいっぱいだ。

「うちも何かやらないと、パリに言ってみようか」

小池アンリに誘われた話をするが、飛行機に乗るには裸足にならんといかんとか
散々茶化されてしまった。

翌日、工房に小池アンリがやってきた。
絵付けの壺が出来上がった。アンリが注文したものだ。

喜美子はアンリのパリ行きの誘いを断った。

うちの作品が小池ちゃんの人生を豊かにしてくれる。
自分がパリに行って豊かになるより他人を豊かにしたい。
作りたい、無性に作りたい。

パリ行きではなく、陶芸への意欲を語る喜美子。

アンリはそんな喜美子を否定せず

「もうひとつ教えたろか。芸術以外に人を豊かにすることは
人を思うことや、誰かの人生を思うこと、背負ったりすること」
いい作品作ってや、また、800万円で買いに来るわ。」

「ありがとう」
礼を言い合う二人。

アンリのミッションは終わった。
川原家をまとめ、喜美子と八郎の心に火を灯したのだ。

さて、窯業研究所。
武志は焼き上がったサンプルの色をチェックしている。
「これは!」という色、模様を発見した武志は掛井先生に見せる。
「亜鉛結晶や」
白い結晶が模様となって表れていた。

八郎も、喜美子も、そして武志も陶芸との新しい出会いが始まったようだ。