蕎麦

須藤家の玄関に立つ丸山徳子(樋口可南子)。ひとりきりです。

何度も深呼吸をしています。

須藤家の家の中には父良一(寺脇康文)と陽子(井上真央)の
ふたりだけです。

鍋を治す良一、喜ぶ陽子。

玄関の外には深呼吸する徳子。

徳子の不可思議な様子を見るタケオの両親。

愛想笑いを振りまく徳子をみて、立ち去るタケオの両親。

良一と陽子は一段落してお茶を飲んでいます。

油断している須藤家に・・・・

「よし、突撃!」

気合をいれて徳子が玄関に手をかけました。

「ごめんください!」

陽子が出迎えます。

どうしてここへ?という陽子、お願いがあるという徳子。

良一も玄関できょとんとした顔です。

さて、茶の間に上がりこんだ徳子は松本の蕎麦饅頭の手土産を
良一に差し出しました。

松本で丸庵という蕎麦屋をやっていると言うと、良一は行った事が
あると言います。

「なんか忘れ物をしたような・・・」

徳子は思い出せません。

蕎麦屋の営業がままならないことを話しながら、突然切り出しました。

「陽子さんを下さい」

驚く良一と陽子。

「うちには和成(高良健吾)というひとり息子がいます。その子の嫁に
欲しいのです」

「忘れ物を思い出しました。主人です。だめですね」

ひく良一と陽子。

丸庵の店内です。主人の丸山道夫(串田和夫)が蕎麦を伸ばす棒を手入れ
しています。

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客はいません。そば粉がないのです。黒い椅子が並び、カウンターもあります。
良一が行ったという二階も見えます。

松本では名の知れた蕎麦屋のようです。

和成こと高良健吾が現れました。この番組初登場です。

坊主頭で頬がこけています。欠けた椀を接着剤で治そうとしています。

「お父さん、また、おいて行かれたのか。どこに行ったの、お母さんは」

「それは・・・」

道夫は徳子の行動に納得が行かないのかもしれません。でもいつも
おいていかれる存在のようです。

徳子は息子の説明をしています。

「息子の和成は、松本の商業学校を出て、松本の部隊に招集されました。
今は解除されて家にいますが、いつ戦地に招集されることか」

徳子は事情を説明します。

「親が言うのもなんですが、いい男です。口数は少ないですがいい子です」

息子を褒める徳子。褒めるというより売り込みでしょうか。

良一が、なぜ陽子なのかとたずねると徳子が言います。

「初めて出逢った時は女学生だった。可愛いと思った。こんな娘と一緒に
生きて行けたら素晴らしいと思う」

「先生をしている事は知っています。仕事は絶対続けて欲しい。どうか
よろしくお願いします」

参ったという良一。

「丸山さん。ありがとうございます。そんな風に思っていただいて
嬉しいです。でも正直結婚を全然考えていなかったので混乱して
います。父とゆっくり相談して返事したいと思います。
私も丸山さんを素敵な女性だと思っていました」

陽子のしっかりした返事に良一も感心した顔です。

「ありがとう。来てよかったわ。お母様にお線香をあげさせて
いただけますか」

仏壇に線香を立てる徳子。

「お母様が、陽子をよろしくお願いしますと言ったので、はいわかりました
と答えました」

徳子が平然とした顔で言うと良一は

「嘘を言っちゃいけない」

ちょっと顔をこわばらせます。徳子は

「うそです」

陽子と良一の顔みてとぼける徳子。

徳子のペースにハマってしまった良一と陽子。

おそるべし、丸山徳子。

樋口可南子の演技も面白く、相変わらず綺麗な母を演じています。

さて、高良健吾の今後の行方は・・・・

信州の蕎麦・・・・いいですね。
 

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陽子(井上真央)は、バケツを見てカンタの事を思い出し
自転車を飛ばして夜道を学校へまっしぐら。

暗い教室ではカンタが潰れたバケツを抱いて泣いていました。

「ごめんね」

陽子はカンタに謝りながら抱きしめます。

おなかがグーッと鳴りました。

「おなか空いたね」

「これ直すだ」

カンタと陽子はバケツを木槌で叩いたり、取っ手を引っ張り
なんとかもとの形に戻しました。

ブリキのバケツ。楽天で探したら、亜鉛鉄板と
書かれていました。

木槌で指を叩いてしまったカンタに、ちちんぷいぷいと言う
陽子。すっかり先生というか母親のようです。

帰り道、カンタは陽子が持ってきたおにぎりを両手に抱えて
片方ずつかぶりつきます。

陽子は自転車を押しながらカンタを送ります。

なぜか、押しているだけなのにライトがとても光っています。

現代の陽子(若尾文子)が、当時の女教師はお母さんがわり
だったわ。女は農作業や工場で子供をかまっている暇がなかったと
言います。

房子(斉藤由貴)は、自分も先生になろうとしたことがあり
教育実習の初日に中学生から椅子が飛んできて、それでヤメたと
言いました。

現代の陽子は、自分を社会知らずのダメな先生と振り返ります。

昭和16年11月(1941年)のことです。

ケイスケの机に姿が見えません。
ケイスケの父親は中国で戦士したらしいのです。

遅れて教室に入って来たケイスケ。

「少国民は学校を休んではならないと兄に言われました」と
心配する陽子に言いました。

着席して鉛筆を握る手が震えています。

陽子はたまらなくなりケイスケを抱きしめました。

教室の仲間もすすり泣きです。

現代の陽子は、つらい時代に先生になったものだと振り返ります。

職員室では、出征する教員仲間をバンザーイで見送っていました。
タスキには「祝 入営」と書いてありました。

このようにひとり、またひとりと教員も戦地に出向いたそうです。

ある日、陽子が商店街の村上堂の前を通ると「当分の間休業します」と
張り紙がありました。当分の間の当は富の旧字になっていました。

陽子は心配になって勝手口まで入って見ましたが人の気配はありません。
飴のショーケースも空っぽです。

「カヨさーん!」と声をかけても返事がありません。

ふと振り返るとそこには、丸山徳子(樋口可南子)が立っていました。

村上堂に飴を買いにきたらしいです。

陽子にむかって、名前を思い出します。

「陽子さん、太陽の陽子さんよね。久しぶりね、キレイな女性になって」

と言う徳子。

16歳の春に会って以来ですから、5年振りでしょうか。

よく覚えていたものです。

そば畑を見に来たのですかと陽子が訪ねると、そば畑を作っていた人も
出征して蕎麦が作れなくなったといいます。

でも、蕎麦はまた作れる。蕎麦は強いのよ。おひさまがあれば育つんだから。

太陽の陽子と蕎麦畑。ここにドラマの核心があるような気がしました。

ベンチに座って話し合うふたり。徳子の息子も出征したそうです。

陽子に向かって、恋人はいるのかとしつこく聞く徳子。
いないわという陽子に向かって、徳子は嫁にもらう雰囲気がムンムンです。

徳子の家は蕎麦屋。そこに教師の陽子が嫁ぐという筋書きでしょうか。

さて、昭和16年12月8日の朝礼です。

いつも頼りない校長が、今日は大声で校庭の教員と子供達に報告します。

「真珠湾攻撃に成功した!」

陽子たちも抱き合って喜んでいます。
これでアメリカに勝って、早く戦争が終わる!やはり日本は神の国!
奇襲攻撃の成功よりも、戦争が終わる期待感がいっぱいだったのでしょう。

でも、校長だけが知っていたという事はどういう連絡で伝わったのか
不思議です。

真知子、育子、春樹兄さん、茂樹兄さんの顔が浮かんで早く会いたいと
思ったという陽子。

このころの小学生は、今なら70歳後半から80歳でしょうか。
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心にしみるタイトルです。

さて、来週は8週目「それぞれの朝」というテーマです。

茂樹(永山絢斗)が

「お前は太陽になれ。オレは星になる」

と言うセリフがありました。

星になるって・・・・・

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